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**新規事業推進室

機械学習マネージャー**

これまでの経歴

学生時代は大学の学部で機械工学を専攻しました。当時は金属材料やロボットのように形があったり動いたりするものに対するこだわりがあったからです。ただ、学びを進めるうちに、ある一定の領域では、理論がほぼ完成されていて、その理論通りに計算すれば結果が求まるといった比較的完成された領域であるとも感じました。

一方、情報の世界は未開拓な領域が多く、新しいものがどんどん出てくることに魅力を感じ、大学院から情報系に進みました。大学院ではAI、いわゆる機械学習の研究室に入り、統計を使った機械学習を学びました。振り返ると、高校生ぐらいの頃から、電話回線に繋いでインターネットを利用していて、新しい技術に関心がありました。その後、研究を続けるよりも、ものを作って世に出したいという思いが強く、就職の道を選びました。

新卒でソニーに入社し、最初にネットワークカメラの商品設計にてソフトウェア開発の仕事に携わりました。その後、研究開発の部署に異動してレコメンデーションシステム(「これ買った人はこれも買っています」というおススメ)の開発に携わりました。

その後、元上司に声をかけてもらったのをきっかけに、コールセンター業務を請け負うベルシステム24という会社と、検索や要約の共同研究開発のプロジェクトに携わりました。このときに、「第4回AI王~クイズAI日本一決定戦~」のコンペティション(日本語のクイズを題材にAIが早押しで競う、質問応答のコンペティション)で優勝しました。

入社の決め手

リンカーズへの入社の決め手は、いろいろなことができそうだと感じたことです。社長と話す中で、プロダクトの抱える課題がこれまで自分の携わってきた“検索”に近いとも感じましたし、この規模感だからこそできる幅広さに魅力を感じました。

仕事のやりがい

現在の仕事内容は、世の中の企業が抱える技術的な課題とそれを解決するソリューションを持つ企業をマッチングさせるシステムのアルゴリズム部分を構築しています。

ただ、そこには難しさもあって、例えばショッピングサイトのように直接欲しいものの名前を入力して検索できる(A⇒A’)わけではありません。我々の扱うタスクでは、クライアントの課題があって、その課題に対してそれを解く技術があり、その技術を持つ会社を探すというちょっと特殊な検索になります。企業が抱える課題から実際のターゲット企業を探し出すまでにいくつかのステップを踏む必要がある(A⇒・・・⇒C’)という難しさがあります。

加えて、扱うデータも自然言語であるという特徴があります。言葉は具体から抽象を扱う人間の道具であり、思考の道具です。「言っていること理解できた?」という会話は一般的になされますが、そもそも「言葉を理解する」とは一体どういうことなのでしょうか。なんとなく分かったつもりになっているけど、言葉を使って理解を定義したり、理解を示すことは、実は非常に難しいことだと思っています。

また、「やばい」のように、文脈に応じて良い意味でも悪い意味でも使われる言葉もあります。我々は自然と言葉を扱えてしまうのですが、詳しく見ると一筋縄でいかない事だらけで、そこが自然言語処理の醍醐味でもあります。

今後のチャレンジ

今後のチャレンジは、まずは自分が携わっている新規プロダクトを何とか形にすること、そして技術力の強化です。そのためには、人の力が肝要です。技術の強さや差別化は、無数の実験に基づく小さなノウハウの蓄積によって構成されるものと考えています。

同じチームで一緒にお仕事をしたい方の特徴としては、技術的な土台や細かな点を調べたくなる方でしょうか。仕事をしていて、自分の向かっている方向が間違えていないか、おかしな点がないか気づくために重要な要素だと考えています。“違和感”を持つことができる前提条件ですね。表面的な知識や理解にとどまらず、深く潜って本質に近づこうとする探求心、そしてそれをチーム内外にうまく伝えていくことが大事だと考えています。

また、雑多なデータをきれいに整えるなどの地道な作業も必要ですが、ここでもデータが生成されるプロセスを把握した上で、違和感を感じ取れるかが鍵になります。一緒に社会課題の解決につながるプロダクトを作り上げたいと考えていらっしゃる方とともに形にして世に出していければと思っています。

Linkersの特徴

この規模だからこそというのはあるかもしれませんが、みんな同じ方向を向いて仕事ができると感じます。そこはいいところだと思います。企業が抱えている課題があり、それをマッチング等の手段を通じて助けたいっていう思いが共通して社内にあると感じます。